シーズン終盤に来て
ジョコビッチが世界ランク1位から
陥落の危機に直面しているそうです。
錦織ばかりに目が行きうっかりしていましたが
そんな状況になってたんですねw
ではなぜこうなったのか?
原因を探ってみます。
ジョコビッチが世界1位陥落の危機
昨年(2015年)は圧倒的な強さを見せたジョコビッチ。
2015年の通算成績は81勝6敗で、
シーズン初戦となった
カタール・エクソンモービル・オープン(ATP250)
以外は全て決勝進出。
グランドスラム4大会の内、3大会で優勝するなど
ほぼ完璧な成績を収めました。
そしてATPツアーファイナルでも優勝。
そのおかげで
獲得ポイントはぶっちぎりの16,585Ptを獲得し、
2位のマレー(8,670Pt)に
大きく差をつけていました。
(関連記事)
⇒ ジョコビッチの2015年間獲得ポイントがぶっちぎりすぎる!!
⇒ ジョコビッチの2015年間獲得ポイントがぶっちぎりすぎる!!
それなのに今年(2016年)の終盤に
世界ランク1位陥落の危機?
こんな短期間で
一気にランキングが逆転する可能性が出てきた
なんてことは驚きです。
なぜこうなった?原因は?
なぜこんな短期間で
ランキングが逆転されそうな所まで来てしまったのでしょうか?
原因(要因)はいくつか考えられます。
それを列挙していきます。
成績不振(不調)
まずはじめに成績不振(不調)。
世界ランクの基準となる
ATPエントリーランキングポイントでは
その大会で獲得したポイントは
1年間(52週)で失効します。
そして今年のそのトーナメントでの
成績に応じた獲得ポイントが加算される仕組みです。
(詳細についてはこちらの記事を参照下さい)
⇒ ATPツアーファイナルの賞金や獲得ポイントなど解説
⇒ ATPツアーファイナルの賞金や獲得ポイントなど解説
ですから1年経てば
昨年の大差は関係なくなるのは確かなんですけど
ジョコビッチの強さを考えれば
多少ポイントを減らすことはあっても
そんなに大きく崩れることはないだろう
と思っていました。
ところが
昨年あれだけ圧倒的な強さを見せたジョコビッチが
今シーズンはウィンブルドンあたりから優勝できなくなりました。
昨年はほとんどのトーナメントで
優勝か準優勝だったわけですので
今年その成績を下回れば、
ポイントを減らすことになります。
例えばグランドスラムだけで見ても
昨年は3大会優勝と1大会準優勝ですので
2000Pt×3+1200Pt=7200Pt
だったのが、今年は、
・全豪OP 優勝(2000Pt)
・全仏OP 優勝(2000Pt)
・全英OP 3回戦敗退(90Pt)
・全米OP 準優勝(1200Pt)
となり、合計5,290Pt。
ほぼグランドスラム大会
優勝1回分のポイントを失っています。
その他の格付けトーナメントでも
似たようなことが起こっています。
この予想外とも言える
「ジョコビッチの中盤以降の成績不振(不調)」
によって一気にポイント差がなくなってしまったというわけです。
ちなみにリオオリンピックで
ジョコビッチはデルポトロに1回戦負けしていますが
オリンピックはツアー対象外ですので、
これは全く関係ありません。
手首のケガによる欠場
成績不振にも関係してきますが、
今シーズンのジョコビッチは
左手首のケガなどで幾つかの大会を欠場しています。
マスターズ格付けの大会は
仮に欠場しても優先的にポイント算定の対象となるので
例えば昨年優勝していて今年欠場なら、
まるまる1,000Ptを失うことになります。
ATP500以下の格付け大会に関しては
他のトーナメントの成績で代替することもできますが
ジョコビッチの場合、
マスターズ格付けの大会も欠場していますので
ここで失ったポイントも大きいです。
安定しているマレーの成績
マレーの成績が安定していることも
要因の一つですね。
マレーは2015年の獲得ポイントが8,670Pt。
そして2016年はすでに10,985Ptを獲得しています。
(2016.10.31時点)
(引用元:スポーツナビ)
昨年はほとんどのビッグトーナメントで
マレーがどんなにいい成績を残しても
その上にジョコビッチがいました。
トーナメントのポイント配分は、
どの格付けであっても、
優勝を100とした場合
準優勝が60、
ベスト4が36、
ベスト8が18
になります。
準優勝でも優勝者の6割しか
ポイントを獲得できないんです。
それがあのポイント差に繋がったわけですが
今シーズンはマレーの上に
ジョコビッチがいないことも多かったわけで、
そうなれば当然ポイント差は縮まりますね。
ATPツアーファイナルのポイント失効
最後にATPツアーファイナルのポイント失効。
昨日のNHKの中継で説明を聞いて
私も初めて知ったんですが、
現在行われているBNPパリバマスターズの終了後に
昨年のツアーファイナルの獲得ポイントも失効するそうです。
昨年のツアーファイナルの獲得ポイントは
ジョコビッチが1,300Pt
マレーが200Pt
です。
これだけで1,100Ptも差がありますから
大きいですねw
現時点でのポイント差とマレー1位の条件
BNPパリバマスターズの
今年の獲得ポイントを加味しないで
昨年のBNPパリバマスターズの獲得ポイントと
ツアーファイナルの獲得ポイントを除いた
二人の獲得ポイントを確認してみると、
ジョコビッチ
12,900-(1,000+1,300)=10,600Pt
マレー
10,985-(600+200)=10,185Pt
となりますので、今大会で
マレーがその差415Ptをひっくり返せれば
世界ランク1位の座を奪うことになります。
(数値が間違えてたらすみませんw)
マスターズ格付けの大会ですので
優勝と準優勝では400Ptしか差がつきません。
ということで、今大会
マレーが優勝ならジョコビッチがベスト4以下、
マレーが準優勝なら、ジョコがベスト8以下、
がマレーが1位になる条件になります。
ジョコビッチが決勝進出
あるいはマレーがベスト4以下の場合は、
415Pt以上の差がつかないので
相手の成績に関係なく
ジョコビッチの1位キープが確定します。
最後に
以上、
ジョコビッチが世界ランク1位陥落
の危機に直面することになった原因、
マレーが1位になる条件、
などについてまとめました。
とはいえこれはあくまでも
来週どうなるかって話です。
今後もランキング1位の争いは続くわけで、
マレー自身もインタビューで、
「来シーズンのほうがチャンスがある」
と語っていますから、
仮に今回世界ランク1位が入れ替わらなかったとしても
ジョコビッチの成績次第では
来シーズン1位の座から陥落してしまうかもしれませんね。
ジョコビッチ1強時代が崩れつつあり、
他の選手にもチャンスが巡ってきたのはいいことかもしれません。
その争いの中に
錦織圭の名前もあればいいんですけどねw
錦織の場合、
ケガが多いのがネックですけど
もう一つレベルアップしてほしいと願います。
とりあえずは
BNPパリバマスターズの試合を応援することにしましょう。
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