テニスのトーナメントがあるたびに組み合わせドローが作成されます。
通常ドローにはシード枠が設定されますが、このシードの順位(順番)や位置(配置)ってどうやって決まるのでしょうか?
テニストーナメントにおけるルールと一般的なシードの決め方の違いについて解説していきます。
シード順位はランキングポイントで決まる
まずシード順位の決定方法についてです。
原則論で言えば、出場選手の内、ATPエントリーランキングポイントが多い順に第1、第2と決まっていきます。
(要はその時の世界ランク順にシード枠に入れていく形になります)
アマチュアの大会なんかだと、前年度(前回)優勝者が第1シードみたいなこともあったりしますが、プロテニスの世界では前年に優勝していても世界ランクが低ければ第1シードってことにはならないです。
ちなみに原則論と書いたのは例外があるからで、その例外については後ほど説明します。
シードの数と位置(配置)
シード枠の数は、トーナメントの規模によっても変化します。
例えばグランドスラム大会の場合、ドローサイズ128に対して32のシード枠が設定されています。
一方、ATP250や500などの大会ではドローサイズ32に対してシード枠が8つという場合もあります。
プロテニスツアーではなく一般的なトーナメントのルールで言えば、シード順位と位置の関係(配置)は以下のようになります。
(シード数16の場合。8であっても位置関係は変わらないです)
しかしテニスツアーの場合、ルールが若干異なっていますので注意が必要です。
<主な特徴・相違点>
・第1、第2シードは通常と同じ(ドローの両端)
・第3、第4シードの位置は抽選
・第5~第8シードの位置は抽選
・第9~第12シードの位置は抽選
・第13~第16シードの位置は抽選
・第1、第2シードは通常と同じ(ドローの両端)
・第3、第4シードの位置は抽選
・第5~第8シードの位置は抽選
・第9~第12シードの位置は抽選
・第13~第16シードの位置は抽選
つまり、シード枠の位置は通常ルールに基づく配置になりますが、例えば世界ランク6位の選手の場合、上位選手が全員出場すれば第6シードになりますが、シードの位置は抽選によって第5~第8シードの配置場所のどこになるかわからないということです。
ウィンブルドンのシードの決め方は例外
ここからは例外の話になります。
グランドスラム四大大会の一つであるウィンブルドン。
このウィンブルドンのシード順位の決め方はちょっと特殊で例外的です。
通常のエントリーランキングポイントとは別に、過去1年間の芝大会の総獲得ポイントと、その前の1年間の芝大会のうち、最も獲得ポイントが高かった大会のポイントの75%を計算し、それらを合計したポイントの高い順にシードを決めていきます。
いうなれば、「ランキングポイント + 芝ポイント」の合計ポイントの高い順にシードを決めるんですね。
ですから、芝のコートに強い選手は実際のランキングよりも高いシードを得られる可能性もあるわけですね。
一方で、最近ランキングを上げてきた若手選手などは、過去の芝大会の獲得ポイントを稼げていない場合もあるのでその点では若干不利になりますね。
(あくまでシード順位決定の面での話ですが)
よほどマニアックな方以外、自分で細かく計算する必要はないので「そうやってシード順位を決めてるのか」くらいに理解していれば十分だと思います。
なぜこのようなルールにしているのか?
なぜこのようなシード決めのルールにしているんでしょうか?
あくまで推測ですが、上位選手が順当に勝ち上がっていった時に毎回同じ顔合わせになることを避けるため、ってのが大きな理由ではないでしょうかね?
もちろん世界ランクは日々変動する可能性はあるわけですが、例えば上位4人とか8人に関しては短期間でそんなに大きな変動はしてないってことも多いです。
毎回順当に勝ち上がってシード選手同士が対戦するというわけでもないでしょうが、同じ顔合わせが何度も続くのはやはり色々な意味でよろしくないですからね。
逆に言えば、このようなルールあるおかげで大会によっては抽選次第で厳しいドローになったり、恵まれたドローになったりということも起こるわけです。
(シード選手だけで判断はできませんけど)
最後に
以上、シード順位の決定方法とシードの位置(配置)の決定方法について解説しました。
今後はテニスの組み合わせドローを見て、「あれ?このシードの位置(配置)おかしくね?」とか思ったりしないようにしてくださいね。
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