6月28日からウィンブルドン2021が始まります。
予選も終わり、トーナメントの組み合わせドローも確定したみたいですので、男子シングルスについてシード選手や賞金・獲得ポイント、歴代優勝者や放送予定などの基本情報をまとめていきます。
今年は日本人選手では錦織圭、西岡良仁、杉田祐一の3選手が出場予定です。
※当記事は昨年の記事をベースに2021年の情報に更新したものです。過去の記事は別途アーカイブ化する予定です。
ウィンブルドンについて
ウィンブルドンの正式名称は「ザ・ローン・テニス・チャンピオンシップス」。
全豪・全仏・全米と呼ばれる他のグランドスラム(GS)大会と違って「ウィンブルドン」は「全英オープン」ではありません。
理由は、主催者が他の3つのGSとは異なるからです。
その国の協会が主催する3大会とは異なり、ウィンブルドンの主催者は「オール・イングランド・テニスクラブ」です。
そのため、全英オープンとは呼ばずに、開催地である町の名前が愛称となり「ウィンブルドン」と呼ばれることが一般的になりました。
ウィンブルドンは第1回大会が1877年に開催されたという歴史ある大会です。
おそらくテニスに詳しくない方でも、ウィンブルドンという言葉はご存じの方も多いでしょう。
ウィンブルドンはGSの中で唯一、芝のコート(グラスコート)で行われる大会です。
2021年大会の開催日程は現地カレンダーで本戦が6/28~7/11となっています。
(リンク)
⇒ ウィンブルドン2021 公式サイト
⇒ ウィンブルドン2021 公式サイト
「テニスは紳士のスポーツである」ということを最もよく表しているトーナメントでもあります。
ウィンブルドンの特徴
ウィンブルドンでは、約2週間の日程の真ん中の日曜日をミドルサンデーといって完全休養日に設定しています。
雨も多い時期ではありますが、試合の消化が大幅に遅れることがない限りこの日は試合が行われません。
また普段は比較的自由度の高いテニスウェアについても白を基調としたものしか着用できないルールがあり、全選手が白いウェアでプレーするのもウィンブルドンならではの光景となっています。
ウィンブルドンの開催地
ウィンブルドンの開催地はイギリス、ロンドン郊外のウィンブルドン。
(Wimbledon)
大会の格付け
ウィンブルドンの格付けはもちろん最上位の「グランドスラム」です。
試合は男子の場合5セットマッチで行われます。
ファイナルセットについてはタイブレークなしで2ゲーム差がつくまで続くというルールで行われていましたが、2019年大会からルールが変更され「タイブレーク制」が導入されました。
ウィンブルドンにおけるタイブレークは、最終セットのゲームカウントが12-12までもつれた場合に適用されるルールです。
それまでは6-6ですぐにタイブレークとはならず、従来どおり2ゲーム差がつくまで続くことになります。
組み合わせドロー
<ドローサイズ> 128(128選手)
組み合わせドローが決定しましたので公式サイトで公表されているドロー表を掲載しておきます。
※記事作成時点のドローとなりますが、今後、欠場者が出るなどドローが変更となる可能性があります。
・男子シングルスドロー表(トップハーフ)
・男子シングルスドロー表(ボトムハーフ)
※英語表記なのと、スマホでは画像が小さくなって見にくいかもしれませんがご容赦ください。
男子シングルスは、日本人選手は3名が出場します。
ドローの上から順に見ていくと、
トップハーフには日本人選手はいません。ボトムハーフでは西岡良仁が71番枠、錦織圭が77番枠、杉田祐一が100番枠に入りました。
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(2021.06.28追記)
内山靖崇がラッキールーザー(LL)で本戦出場を決めたようです。
ドロー表は修正されていませんが、ボトムハーフの125番枠に入ります。
これで男子日本人選手は4名が出場となります。
内山靖崇がラッキールーザー(LL)で本戦出場を決めたようです。
ドロー表は修正されていませんが、ボトムハーフの125番枠に入ります。
これで男子日本人選手は4名が出場となります。
上位シード選手と位置関係
上のオフィシャルドロー表を元に日本語でシード選手を配置してみました。
なお、ドロー表に沿って選手名を入れていったので配置の調整はしていませんのでご了承ください。
(トップ4シードが4角に来るように調整していません)
シード選手
シード選手は32名です。
(※世界ランクは記事作成時の情報)
第1シード ジョコビッチ(世界ランク1位)
第2シード メドベージェフ(2位)
第3シード チチパス(4位)
第4シード A.ズベレフ(6位)
第5シード ルブリョフ(7位)
第6シード フェデラー(8位)
第7シード ベレッティーニ(9位)
第8シード バウティスタアグート(10位)
第9シード シュワルツマン(11位)
第10シード シャポパロフ(12位)
第11シード カレノブスタ(13位)
第12シード ルード(14位)
第13シード モンフィス(16位)
第14シード フルカチ(17位)
第15シード デミノール(18位)
第16シード オジェアリアシム(19位)
第17シード ガリン(20位)
第18シード ディミトロフ(21位)
第19シード シンネル(23位)
第20シード カラツェフ(24位)
第21シード ユンベール(25位)
第22シード エバンズ(26位)
第23シード ソネゴ(27位)
第24シード バシラシビリ(28位)
第25シード カチャノフ(29位)
第26シード フォニーニ(31位)
第27シード オペルカ(32位)
第28シード イスナー(33位)
第29シード ノーリー(34位)
第30シード ダビドビッチフォキナ(35位)
第31シード フリッツ(36位)
第32シード チリッチ(38位)
第2シード メドベージェフ(2位)
第3シード チチパス(4位)
第4シード A.ズベレフ(6位)
第5シード ルブリョフ(7位)
第6シード フェデラー(8位)
第7シード ベレッティーニ(9位)
第8シード バウティスタアグート(10位)
第9シード シュワルツマン(11位)
第10シード シャポパロフ(12位)
第11シード カレノブスタ(13位)
第12シード ルード(14位)
第13シード モンフィス(16位)
第14シード フルカチ(17位)
第15シード デミノール(18位)
第16シード オジェアリアシム(19位)
第17シード ガリン(20位)
第18シード ディミトロフ(21位)
第19シード シンネル(23位)
第20シード カラツェフ(24位)
第21シード ユンベール(25位)
第22シード エバンズ(26位)
第23シード ソネゴ(27位)
第24シード バシラシビリ(28位)
第25シード カチャノフ(29位)
第26シード フォニーニ(31位)
第27シード オペルカ(32位)
第28シード イスナー(33位)
第29シード ノーリー(34位)
第30シード ダビドビッチフォキナ(35位)
第31シード フリッツ(36位)
第32シード チリッチ(38位)
なおウィンブルドンのシードの決め方は特殊です。
今年は通常のランキング順にシードが収まっているようですが、過去にはランキングとシード順が一致しないケースも有りました。
(※詳細を確認していないので、もしレギュレーションが変更されていた場合はご容赦願います。)
(関連記事)
⇒ シードの順位・位置はどうやって決まるのか解説【テニスの場合】
⇒ シードの順位・位置はどうやって決まるのか解説【テニスの場合】
獲得ポイント
ウィンブルドンはグランドスラムですので、獲得ポイントは優勝で2000ポイントになります。
(グランドスラム大会はすべて同じです)
優勝 2,000Pt
準優勝 1,200Pt
ベスト4 720Pt
ベスト8 360Pt
ベスト16 180Pt
3回戦 90Pt
2回戦 45Pt
1回戦 10Pt
※予選Rを戦った選手は本戦出場権獲得時点で25Pt。
本戦で得たポイントに加算されます。
準優勝 1,200Pt
ベスト4 720Pt
ベスト8 360Pt
ベスト16 180Pt
3回戦 90Pt
2回戦 45Pt
1回戦 10Pt
※予選Rを戦った選手は本戦出場権獲得時点で25Pt。
本戦で得たポイントに加算されます。
賞金
ウィンブルドン2021の賞金は以下のとおりです。
(※当記事作成時の為替レートを参考に、1ポンド=154円で計算)
賞金総額(男子シングルス)
1,349万ポンド(男女シングルス同額でそれぞれ約20億7,746万円)
シングルスの賞金
優勝 170万ポンド(約2億6,180万円)
準優勝 90万ポンド(約1億3,860万円)
ベスト4 46.5万ポンド(約7,161万円)
ベスト8 30万ポンド(約4,620万円)
ベスト16 18.1万ポンド(約2,787万円)
3回戦 11.5万ポンド(約1,771万円)
2回戦 7.5万ポンド(約1,155万円)
1回戦 4.8万ポンド(約739万円)
優勝 170万ポンド(約2億6,180万円)
準優勝 90万ポンド(約1億3,860万円)
ベスト4 46.5万ポンド(約7,161万円)
ベスト8 30万ポンド(約4,620万円)
ベスト16 18.1万ポンド(約2,787万円)
3回戦 11.5万ポンド(約1,771万円)
2回戦 7.5万ポンド(約1,155万円)
1回戦 4.8万ポンド(約739万円)
ウィンブルドンの歴代優勝者
ここ最近の歴代優勝者(男子シングルスのみ)は以下のとおりです。
2003年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2004年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2005年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2006年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2007年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2008年 ラファエル・ナダル(スペイン)
2009年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2010年 ラファエル・ナダル(スペイン)
2011年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2012年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2013年 アンディ・マレー(イギリス)
2014年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2015年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2016年 アンディ・マレー(イギリス)
2017年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2018年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2019年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2020年 開催中止
2021年 ?
2004年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2005年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2006年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2007年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2008年 ラファエル・ナダル(スペイン)
2009年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2010年 ラファエル・ナダル(スペイン)
2011年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2012年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2013年 アンディ・マレー(イギリス)
2014年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2015年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2016年 アンディ・マレー(イギリス)
2017年 ロジャー・フェデラー(スイス)
2018年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2019年 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
2020年 開催中止
2021年 ?
なんと驚くことに、2003年以降はビッグ4しか優勝していません。
フェデラーが5連覇を含む8回、ジョコビッチが2連覇を含む5回、ナダルとマレーが2回で並んでいます。
この結果だけでいえば、ビッグ4以外の選手にとってはタイトルをつかむのは相当難しい大会と言えそうです。
2021年大会はビッグ4ではナダルを除く3選手が出場予定です。
今年はどうなるでしょうか?
TV中継・放送予定
ウィンブルドンはNHKとwowowで放送されます。
NHKの特設ページを確認したところ、現時点ではすべて地上波で放送予定のようです。
ただしライブ中継か録画放送かは不明です。
(※今後変更される可能性はあります)
一方wowowはいつもどおり長時間帯で生中継されます。
(※大会初日は無料放送)
日本人選手の試合を中心に、試合がある間は基本的にライブ中継といういつものパターンだと思います。
(※正確な放送予定は各自HP等で確認してください。)
wowowオンデマンドなら全試合観れる?
wowowの契約をしている方は「wowowオンデマンド」が利用できます。
PCやスマホから視聴できるサービスですが、オンデマンドではTVで放送中のコンテンツをリアルタイムですべて観れるというわけではないものの、テニスやサッカーの試合などは「ライブオンデマンド」として視聴できたりするので便利です。
テニスのトーナメント序盤やサッカー(ユーロ等大きな大会のグループリーグなど)は。同時間帯に複数の試合が行われていたりしますよね?
TVだと1試合しか放送されないことも多いですけど、オンデマンドでは複数のチャンネルが用意されているので自分の観たい試合を選べるのが嬉しいです。
また一部の試合は「見逃し配信」も提供されていますので、リアルタイムで試合を視聴できなかった人でもあとから確認できますのでありがたいです。
時々ログインが上手く行かなかったり不安定になることもありますが、不満だという程のレベルではないので今後は「wowowオンデマンド」を活用していく予定です。
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錦織圭の過去の成績
ウィンブルドンにおける錦織圭の過去の成績(実績)をチェックしてみます。
2009年 欠場
2010年 1回戦敗退
2011年 1回戦敗退
2012年 3回戦敗退
2013年 3回戦敗退
2014年 4回戦敗退(ベスト16)
2015年 2回戦敗退(故障により試合前に棄権)
2016年 4回戦敗退(左脇腹痛により途中棄権)
2017年 3回戦敗退
2018年 ベスト8
2019年 ベスト8
2020年 開催中止
2021年 ?
2010年 1回戦敗退
2011年 1回戦敗退
2012年 3回戦敗退
2013年 3回戦敗退
2014年 4回戦敗退(ベスト16)
2015年 2回戦敗退(故障により試合前に棄権)
2016年 4回戦敗退(左脇腹痛により途中棄権)
2017年 3回戦敗退
2018年 ベスト8
2019年 ベスト8
2020年 開催中止
2021年 ?
錦織圭のキャリアベストはベスト8です。
キャリア全体で見るとあまり相性の良い大会とは言えなさそうです。
ケガに泣かされるケースもありますし、やはりグランドスラムの戦いはタフですね。
もともとビッグサーバーやネットプレーヤーが有利になりがちな芝のコートだけに、錦織にとっては厳しいサーフェスだと思いますがケガの不安を抱えるようなコンディションになればさらに苦戦が予想されます。
とはいえ、フィジカルコンディションに問題がなければある程度のところまでは勝ち進める力はあると思います。
今大会の見どころ
ウィンブルドン2021年大会の見どころを幾つか挙げてみます。
錦織圭は芝で好成績を残せるか?
まずは錦織圭から。
前哨戦となるノベンティオープン(旧ゲリーウェバーオープン)は2回戦敗退。
ウィンブルドンではベスト8の実績のある錦織ですが、現在の状況としては1回戦から安心して観ていられるとはいえなさそうな雰囲気です。
現在世界ランク53位の錦織の対戦相手は順当なら
1回戦 ポピリン(67位)
2回戦 ルード(14位)
3回戦 カラツェフ(24位)
4回戦 ベレッティーニ(9位)かイスナー(33位)
準々決勝 A.ズベレフ(6位)
準決勝 メドベージェフ(2位)やフェデラー(8位)など
決勝 ジョコビッチ(1位)
という感じになりそうですが、どこまで勝ち進めるかは予想が難しいですね。
ポピリンは私自身あまり知らない選手ですのでなんとも言えません。
2回戦のルードもあまり知らないのですが、世界ランク14位ですので怖いですね。
3回戦カラツェフはなかなか手強い選手ですし、4回戦が仮にイスナーなら、芝では非常に嫌なビッグサーバーとの対戦になりますね。
イスナーはビッグサーバーですのでサービスゲームをブレークするのが難しい選手です。
全くチャンスがないわけでもないでしょうが、チャンスが来た時に確実にブレークしていかないと錦織は苦しめられそうな気はします。
ここまでも結構難しい試合が続きそうな気配ですが、準々決勝ではまたズベレフとの対戦の可能性が。。。
そしてここまで乗り越えてようやく準決勝フェデラー、決勝でジョコビッチというビッグ4との試合になるわけですね。
(※彼らが順当に進んだ場合ですが)
こう考えると、グランドスラムは本当にタフなトーナメントですね。
全仏オープンとは違って、試合展開が比較的早く進むので疲労の蓄積は全仏よりは軽くなるかもしれませんが、それでもタフなトーナメントです。
錦織はどうしてもケガの不安がつきまといますので、勝つことはもちろん重要ですが、いかに体力を温存(フィジカルダメージを抑えて)して勝てるかが重要となります。
グランドスラムですから簡単な試合などないと思いますが、ドロー的にはそこまで悪くないと感じます。
イージーミスを出来る限り減らして、効率よく勝ち進んでいけるように応援したいと思います。
フェデラーはどこまで勝ち進めるか?
フェデラーといえばウィンブルドンは最も得意なコートと言えるでしょう。
優勝実績を見ても明らかです。
年齢を考えると、引退までに残された時間はそれほど長くないとも感じますが、そのバロメーターとなりそうなのが今大会の成績でしょうか?
最も得意な(?)芝のコートで結果を残せないとなれば、「その時」を意識するかもしれません。
個人的にはまだまだフェデラーの試合を見たいですが、前哨戦のノベンティオープンでは2回戦でオジェアリアシムに敗れていますし、今年はウィンブルドンでフェデラーを本命と言えるレベルではなさそうです。
もちろんフェデラーが準決勝、決勝へと勝ち進んでくれればそれはそれで嬉しいですけどね。
3セットマッチと5セットマッチではまた違ってくるとは思いますが、スタミナ(切れ)や疲労の蓄積なども懸念材料となりますので、どこまで勝ち進めるかに注目したいと思います。
最後に
以上、ウィンブルドン2021に関する情報をまとめました。
やはりウィンブルドンといえば注目しちゃいますね。
このあと東京オリンピックも控えていますが、ウィンブルドンで好成績を残してほしいですね。
もちろん他の日本人選手も応援しています。
杉田はフェデラーと対戦の可能性がありますし、西岡も初戦がイスナーですし、お互いが勝ち進めば4回戦で錦織との日本人対決の可能性もあります。
実現するのは難しいかもしれませんが、どうせなら日本人選手が活躍して1日でも長く楽しめるといいですね。
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